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2018年11月号 プロセス改善に向けたヒント(田渕)

Automotive SPICEガイドライントレーニングの開催が始まって5ヶ⽉が経過し、すでに多くの⽅々にご参加いただいております。
本トレーニングはCompetent Assessor以上の資格保有者(および資格取得予定者)に対する必須の公式トレーニングという位置づけですが、Competent Assessor以上の資格の有無を問わず、Automotive SPICEの正しい解釈を習得する上でも有⽤なトレーニングとなっておりますので、ぜひこの機会にご参加をご検討ください。
Automotive SPICEガイドラインは、アセスメントにおける解釈のバラつきを抑えることを主たる⽬的としたルール、推奨事項が多く定義されていますが、同時にこれらは各プラクティスの原理を詳細に述べており、プロセス改善への⼤きなヒントとしてもご活⽤いただけます。
たとえば、ガイドラインの⽰す推奨事項では、WBSの粒度が進捗監視・調整の間隔より⻑い場合にBPの評定をさげるべきであることを定めています。これは、WBSの粒度を進捗監視・調整の間隔より短く設定する(週次で監視する場合は、WBSの粒度は⼀週間以内が望ましい)ことで、進捗監視と調整が効果的に⾏えるということを⽰唆しています。
また、モデルベース開発に関しては、⾃動コード⽣成における検証の考え⽅についてルールが定義されています。
認定されたツールチェーンを⽤いて検証済みのモデルからソフトウェアユニットを⽣成している場合は、ソフトウェアユニットに対するテストが実施されていなかったとしても、SWE.4.BP4の評定を下げてはなりません。
⼀⽅で、検証済みのモデルから⽣成したソフトウェアユニットに変更を加え、それに対するテストが明⽰的に⾏われていない場合は、SWE.4.BP4の評定を下げなければなりません。
⾃動コード⽣成を⾏う際の上記2つの観点はAutomotive SPICEのPAMには直接の記載がなかったため、従来は⽐較的アセッサーによる評定が異なっていましたが、モデルベース開発の原理原則に基づいてAutomotive SPICEガイドラインにルールが定義されました。
上記以外にもAutomotive SPICEのPAMだけでは直接読み解くことが難しい観点がガイドラインには多く定義されており、本トレーニングではこれらを演習を通じて深く考察しながら習得していただくことが可能となっております。

主な内容:
・intacsアセッサー新制度
・Automotive SPICEガイドラインにおけるルールと推奨事項
・主要プロセスに対するルールと推奨事項の適⽤⽅法(演習)
・モデルベース開発、アジャイル開発等の開発スタイルに対するルールと推奨事項の
適⽤⽅法(演習)
・共通プラクティスの解釈(能⼒レベル2、3)
・評定の⼀貫性(演習)

2018/11/7 ⽥渕 ⼀成

『intacs認定VDA Automotive SPICEガイドライントレーニング』の開催情報はこちら