私は日系の完成車メーカーで5年ほど排気ガスの適合開発に従事し、その後ドイツの大手サプライヤーでプロセス改善活動を行ってきました。通算9年のドイツでの就労経験を通じて私がわかったのは、日系の完成車メーカーとドイツのサプライヤーの力が融合すると、革新的な技術が生まれる、という事実です。ただ、それは一筋縄ではいきません。日本人はいわゆる以心伝心でのコミュニケーションを求めますが、ドイツ人は“察する”という文化がないため、すべて言語化することを求めます。摩擦が絶えない両者をつなぐ架け橋となり、もっと日本とドイツのモノづくりに貢献したい。そんな気持ちが高まり、自社だけではなく、他のメーカー・サプライヤーにも貢献できるコンサルタントの道を選びました。