Automotive SPICE で
日本と世界の架け橋を築く
Kazunari Tabuchi
マネジメント・ディレクター

アセッサー・アカデミー株式会社 代表
国内にていち早く Automotive SPICE に注力
学生時代は制御工学を専攻しており、当時から研究活動に活用していた外資系ツールの国内総代理店へ就職し、その後そのツールベンダーの日本法人の立ち上げに参加しました。当時は制御系開発ツールの導入支援やモデルベース開発の推進支援に従事する形で自動車業界に携わってきました。自社製品の開発において適用されていたSPICEの存在は知っていましたが、それが自動車に特化したAutomotive SPICEとして動き始めた中で、これは間違いなく日本でも重要な位置づけになると感じ、ビジネスキューブ・アンド・パートナーズへ転職しました。
黎明期のマーケットを切り開き、第一人者の地位を築いた
入社後、私はAutomotive SPICEのマーケットを切り拓くミッションを担いました。私が入社した2007年当時、日本では少数のお客様が海外メーカーからAutomotive SPICEの要望を受け始めていましたが、国内にはほとんど情報がありませんでした。そのような状況の中、何人かのお客様からは、Automotive SPICEに関する情報共有の場を作れないかというお話もあり、SPICEのコミュニティー設立に向けて準備会の開催を呼びかけました。準備会の中でコミュニティ設立に向けた趣旨を話し合い、数名の有志を中心に日本SPICEコミュニティを立ち上げました。その後、日本SPICEネットワークと名称を変え、多くの方々にご参加いただく活発なコミュニティとなっております。
自動運転を背景に、マーケットはさらに拡大する
近年では先進運転支援システム(ADAS)や自動運転システムなどシステムの複雑化にともない、国内メーカーが海外の部品メーカーに依頼するケースやその逆のパターンも増えてきました。しかし海外企業との取引において、日本企業と同じような「阿吽の呼吸」は通用しません。そのような場合は、私たちが間に入ってAutomotive SPICEで標準化を行い、問題箇所をレポートします。今まで見えていなかった問題が可視化されるインパクトとメリットは大きく、最近では国内メーカーの方から海外企業に対してAutomotive SPICE対応を求めるようになってきました。今後、Automotive SPICEは「当たり前」に対応するものになり、自動運転で新しいプレイヤーも参画するにつれて、マーケットはさらに拡大していくでしょう。