Automotive SPICE 3.1

Intro to Automotive SPICE 3.1

1. Automotive SPICEの概要

Automotive SPICEは、VDA QMC(ドイツ自動車工業会 品質管理センター)によって発行されている車載システム開発向けのプロセス改善、プロセスアセスメントを目的としたプロセスモデルである。
このモデルは、ISO/IEC 15504通称SPICE:Software Process Improvement and Capability dEtermination)のフレームワークに基づいて車載システム開発向けに策定されたものであり、プロセスの定義や改善の際のリファレンスを目的としたPRM(プロセス参照モデル:Process Reference Model)と、プロセス能力の評価のための指標であるPAM(プロセスアセスメントモデル:Process Assessment Model)から構成されている。なお、Automotive SPICE PRM V4.5およびPAM V2.5まではPRMとPAMが別文書として存在していたが、Automotive SPICEのフレームワークがISO/IEC 15504からISO/IEC 33000シリーズに再編されるに当たって、PRMとPAMの両方を一つの文書に集約したAutomotive SPICE V3.0がリリースされた。今後はPRM、PAMが個別のバージョンを持つことなく、Automotive SPICEとしての文書バージョンとして管理されることとなる。

PAMには各プロセスの能力レベルを評価するための指標が定義されており、このモデルを用いてプロセスアセスメントを行った結果、各プロセスは能力レベル0から能力レベル5までの6段階で表現されている。