Automotive SPICEについて

Intro to Automotive SPICE

4. Automotive SPICE Guidelinesとは

従来、Automotive SPICEに基づくプロセスアセスメントは、OEMに所属していたり、OEMとの契約を結んでいたりする特定のアセッサーによって実施されることが多かった。これら特定のアセッサーは比較的近い関係性の中でAutomotive SPICEの変遷を経験してきたことにより、それぞれのアセッサーの特徴は理解しつつも、幸いにも根本的な解釈の違いにつながることは少なかったと言えよう。

その後、世界中でアセスメントが実施される機会が増え、アセッサーも増えていく中でアセスメント結果のバラつきが課題となっていった。結果にバラつきが出る主な原因の一つは、アセスメント対象のプロジェクトの置かれている背景の解釈の違い、もう一つはAutomotive SPICEに定義されているBPやGPといった指標の解釈、関係性の解釈である。後者については、現在のintacs認定プロヴィジョナルアセッサートレーニングにおいて基本事項が解説されているが、シラバス改定前の過去の認定トレーニングにおいてはそこまで厳格な解説が含まれていなかった。

そこで、Automotive SPICE V3.0の策定に当たったVDA AK13は、Automotive SPICEをV3.1にバージョンアップするとともに、上記のような解釈のバラつきを抑制し、質の高いアセスメント結果を導くための指針として、Automotive SPICE Guidelines(通称:Blue-Goldブック)を策定した。

このガイドラインには、プロジェクトの背景の捉え方や、BP、GPの評定の精度を上げるためのルール、推奨事項が詳細に定義されている。

このガイドラインの発行により、Automotive SPICEに基づくプロセスアセスメントはより厳格なものとなり、アセッサー制度の見直しも行われた。制度の主な変更点としては、アセスメントチームリーダーを務めることのできるコンピテントアセッサー以上の資格保有者(該当資格取得予定者も含む)は、2日間の公式トレーニングの受講が必須となった他、今後はVDAから認定を受けたintacs Automotive SPICEアセッサーだけがAutomotive SPICEに基づくプロセスアセスメントを実施できることとなる。

このように、Automotive SPICE Guidelinesはアセスメントを実施するアセッサーのための指針として定義されているが、本ガイドラインにはプロセス改善に向けた様々なヒントが含まれており、当社ではプロセス改善への活用も推奨している。