コンサルタント紹介

プロセスの構築に向けて
シニア・テクニカル・エキスパート
規格準拠性と運用性の両立の難しさ
Tier1サプライヤーにて、メーターECUのハードウェア開発担当者として勤務していました。ISO26262の初版発行に伴い、社内の開発プロセスの改善活動が活発化する中で、ハードウェア開発プロセスの改善業務を担当しました。改善へのやりがいを感じながらも、規格への準拠性と開発プロセスの運用性の両立が難しく、開発担当者にはなかなか浸透しない現実に直面しました。実運用性の考慮に難しさを感じていましたが、ハードウェア開発経験のあるコンサルタントの協力で、改善を進めることができ、エンジニア目線の改善アプローチの重要性を実感しました。この経験から、自分もエンジニア出身のコンサルタントとして、規格準拠性と実運用性を両立し、開発担当者に浸透するプロセスの構築を支援する道を選びました。

コミュニケーションを重視して、本当の課題を見極める
現在、サプライヤーを中心に、管理・支援プロセスやハードウェアエンジニアリングプロセスに対するAutomotive SPICEを用いたプロセス構築・改善支援を行っています。ECU開発の現場で開発担当者と一緒にプロセスを実行しながら開発を進めた経験を活かし、現在は、プロセス改善担当者と開発担当者からの声をしっかり聞き、本当の課題がどこにあるかを考え、クライアントに納得してもらえるエンジニア目線の提案や支援を意識してサービスを提供しています。例えば、車載Tier1サプライヤーのプロセス改善活動において、管理支援プロセスの課題抽出から改善案の策定・導入支援までを担当し、現場の運用に即したプロセス設計を行いました。また、航空機搭載システムのハードウェア開発プロセス構築支援では、Automotive SPICE 4.0をベースに、顧客の開発体制を考慮したプロセス配置の検討を行い、ハードウェアエンジニアリングの各プロセスを、顧客とのレビューを重ねながら整合性を確保しつつ構築しました。私のコンサルティングアプローチは、クライアントの様々な立場の方々と意見交換を重ねながら、密なコミュニケーションを通じて共に課題を解決していくことを重視しています。

未来の製品開発を支えるプロセス改善の重要性
CASEの発展により、製品開発はますます複雑化しています。このため、開発プロセスも技術革新や製品の複雑性に合わせて改善を続ける必要があります。各企業がこの変化に対応し、開発担当者にプロセスを浸透させるサポート役として、クライアントと一緒にプロセス改善を進めていきたいと考えています。セーフティやセキュリティの対応の必要性が高まる中で、Automotive SPICEによって開発プロセスの基盤をしっかりと構築し、クライアントが抱える課題を、実運用性を考慮して改善していくことを支援します。技術革新と製品の複雑性に対応するために、クライアントと共に品質の向上と運用性の高いプロセス改善を進め、持続可能な成長を支援していきます。