Automotive SPICE 4.0 実装支援コース プロセス習熟ワークショップ
トレーニング名 | トレーニングの概要 | 種類 |
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プロセス習熟ワークショップ | 組織標準プロセスを構築、適用、維持する上で直面する課題、組織間の課題を議論し、組織力を向上させるための解決策を導出します。 (講義+議論) | 1.複数マネジメントシステムの統合 |
プロセス習熟ワークショップ
1.複数マネジメントシステムの統合
CASE実現の進化に合わせて、自動車のコネクテッド化に伴うサイバーセキュリティ対応のみならず、自動運転の普及に伴う安全対応に関する法規(UNR 157)に適合するために、ISO 21448(SOTIF)が策定され、重要な国際規格が揃ってきました。自動運転システムは、機能安全(ISO 26262)と意図した機能の安全(ISO 21448)による安全の保証、サイバー攻撃の脅威からの保護および対策(ISO/SAE 21434、ISO 24089)といった複数の国際規格に対応することが求められます。各国際規格の要求内容を個別に対応していくと、各規格への適合が目的となり、「つぎはぎプロセス」を構築することになります。その結果、開発プロジェクトへの適用時に混乱を招き、製品に対する安全の保証やサイバー攻撃の脅威からの保護および対策が十分に達成できない状況に陥るかも知れません。今一度、全体最適を意識し、複数の規格への対応方法を考えることが重要です。
複数の規格の共通性を理解し、統合する場合に、例えば「能力管理」のように着目すべき共通の要求事項を識別することが重要です。また、品質保証の側面でも同様に、監査やアセスメントに関する要求も規格ごとで異なる、共通の視点を識別することで、効果的かつ効率的な品質保証活動を策定、実施することが可能になります。
コースの概要 | アジェンダ |
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本ワークショップでは、前半の講義で、車載製品に要求される規格(マネジメントシステム)の位置付け、複数のマネジメントシステムの統合における勘所について説明します。 後半の議論では、受講申し込み時に提示頂いた課題(例:複数のマネジメントシステムの実装方法、製品ライフサイクルにおける組織のI/Fなど)、または当社で準備した課題を議題に設定し、複数のマネジメント規格への対応方針(個別か統合)の有利・不利な点を深堀りします。 本ワークショップは、複数の規格要求を体系化・実装する立場で、全体最適として何を意識していくか、またやってみて課題と感じていることを議論し、得られた案を各受講者が持ち帰り、それぞれの環境で実装できるようになることを目指します。 ワークショップ形式(講義+議論): 3時間 | 1.イントロダクション ・挨拶、進め方の説明 ・参加者自己紹介(役割、受講前の期待値、解決したい課題) 2.車載製品に適用される複数のマネジメントシステムとマネジメントシステムの統合における勘所についての解説 3.課題に対する深堀りと解決案の議論 4. 振り返り、質疑応答含む |
このような方におすすめ
- これから機能安全やサイバーセキュリティに関するマネジメントシステム構築に、どのようなアプローチが良いかを検討している
- 各規格に個別対応したプロセスを適用している開発現場から使い易いプロセスへの改善が求められている
- 複数の規格対応に向けて、開発部門と生産・製造部門間の情報の流れを見直している
講師からのメッセージ
異なるタイミングで、複数のマネジメントシステムへの対応に、複数の組織やEPGメンバーは、苦慮されているのではないでしょうか。改めてマネジメントシステムの構造や特性に着目し、「品質、安全、安心」をどのように統合していくかを一緒に議論しましょう。